現在、山陽本線下関ー門司間は交直両用車両である415系で運行されています。しかしながら、車齢も高く近いうちに置き換える必要があります。JR九州で交直両用車両が必要なのはここだけ(筑紫線は直流電化区間ですが交流区間に乗り入れないので関係なし)となっています。そこで、415系の後継車両について考えてみたいと思います。
JR九州ホームページより
現状
現在、415系は大分鉄道事業部大分車両センターに所属(両数は廃車等で変わっているので不明)して、山陽本線(下関ー門司)・鹿児島本線(門司港ー大牟田)・日豊本線(小倉ー大分)の運用に、最大8両編成で運行しています。4両編成であることもあり、山陽本線以外では車両が不足するラッシュ時の応援的な意味で使われています。そのため、昼間の時間帯は車両基地にいることが多いです。
この車両の最大活躍場所は、山陽本線の関門海峡部分となります。また、古い車両の一部をJR東日本から購入した415系で置き換えた車両もあります。普通鋼製車両とステンレス車の1500番台とがありましたが現在は、ステンレス車のみとなっています。
過去
今は、下関までしか運用がありませんが、2005年(平成17年)10月1日のダイヤ改正以前は、本州からの乗り入れ列車(寝台特急・「いそかぜ」など)との距離数と調整のためと本州ー九州間の利用者の利便性を図るため、小郡駅(新山口駅)まで乗り入れていました。私も、何回か目撃しましたがステンレス車には出会えませんでした。さらに関門海峡を渡り博多まで行った時も普通鋼車でした。逆にJR西日本からは、気動車が乗り入れていました。私は知りませんが、昔は九州に行く直流用車両での特急列車は機関車に牽引されていたそうです。
2005年10月1日以降も、下関と九州との行き来の利便性を図るため鹿児島本線・日豊本線へと直通列車が多数ありました(今も、日豊本線へ下り1本・上り2本の設定があります)。
置き換えの候補は
一番に思いつくのは、同じ交直両用車での置き換えでしょう。輸送密度が16,271(2023年度)ですので、4両編成では輸送力過剰となります。2両もしくは3両での置き換えとなるでしょう。あいの風とやま鉄道が、中間車の増備を行っていますので今なら3両編成も可能だと思います。もう一つの選択肢として、他社からの購入という方法もありますが交直両用車を持っている、JR東日本管内とつくばエクスプレスは周波数50Hzですので購入しても改造が必要となりますのでまずないでしょう。
次は、気動車での置き換えです。今後導入するのであれば、ハイブリッド式気動車となるでしょう。日田彦山線との組み合わせで使うことになるでしょうか。こちらも2両編成を基本に運用するのであれば十分に考えられます。
後は、蓄電池電車のBEC819系も考えられます。しかし、交流区間でトラブルが発生した際に身動きが取れなくなるので使いにくいかもしれません。また、直流区間にパンタグラフを上げた状態で侵入すると、先日の七尾線の車両火災と同じことになるでしょう。
結論
JR九州としては、コスト的な問題はあるにせよ積極的に415系を置き換える必要に迫られていませんので現在の状況が続くものと思われます。輸送能力の関係で短編成化されますので、2両編成なら気動車、3両なら交直両用車と考えます。今の気動車の性能は、電車並みに高いのでどちらでも問題はないと思います。
鉄道ファンの方ならすでにご存じだと思いますが、JR七尾線の車両火災について記事にしていますのでよろしくお願いします。
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