加古川線大阪万博を視野に入れて増発実験 #利用客増加に繋がるか

加古川線用125系 関西地区

 JR西日本は、2月19日のプレスリリースで、大阪万博に合わせて4月13日(日)~10月13日(月)の期間に加古川線(谷川駅~西脇市駅)での2往復増便と、特急「こうのとり」4本(大阪方面3本・福知山方面1本)の谷川駅の停車を行うと発表しました。

加古川線の増発と一部の特急「こうのとり」号の谷川駅臨時停車を実施します
~加古川線 西脇市~谷川駅間 大阪・関西万博期間中のご利用増加を検証~

JR西日本ホームページ

加古川線(谷川駅~西脇市駅)について

 加古川線の中でも利用者数が少ない区間として、路線の存廃の議論を行う区間として、JR西日本から発表されている区間です。

  • 対象区間 加古川線(谷川~西脇市) 17.3㎞
  • 駅数 9
  • 列車本数 1日9往復(土休日は8往復)
  • 使用車両 125系(1両編成)
  • 沿線自治体 西脇市(西脇市~船町口駅間) 36,362人(2025年1月1日推定)、丹波市(久下村駅・谷口駅) 58,180人(2025年1月1日推定)
  • 輸送密度 275(2023年度(令和5年度))
  • 営業係数 2,244(2020年度(令和2年度)~2022年度(令和4年度)間の平均)
  • 接続する路線 谷川駅:福知山線(福知山方面・大阪方面)、西脇市駅:加古川線(加古川方面)
  • 単線・電化(2004年12月19日)

 関西地区で一番利用が少ない区間となっています。JR西日本は、大阪関西万博が終了する2025年10月の時点での利用実態をもとに法定協議会を設置するかどうか判断することになっています。

実証実験の内容

 加古川線(谷川~西脇市)で2往復普通列車を増便します。左側が平日・右側が土休日です。併せて、特急「こうのとり12号・14号・16号・17号」が谷川駅に停車します。

  • 下り列車(谷川→西脇市)
福知山
発時刻
大阪発時刻加古川線
普通特急普通谷川西脇市
5:016:096:39
7:005:557:428:12
8:007:139:009:28
10:038:149:2010:5311:21
11:0710:2212:0912:37
12:0311:0613:1513:43
14:0713:0715:1315:42
16:1115:2116:5417:22
18:1117:1117:2419:0319:32
19:3118:1118:2420:1820:47
20:3319:1220:2422:0022:30
福知山
大阪発加古川線
普通特急普通谷川西脇市
7:005:557:428:12
8:008:117:239:009:28
10:039:2010:5311:21
11:0710:2112:0912:37
12:0311:0613:1513:43
14:0713:0715:1315:42
16:1115:2116:5417:22
18:1117:1117:2419:0319:32
19:3118:1118:2420:1820:47
20:3319:1220:2422:0022:30
  • 上り列車(西脇市→谷川)※普通列車の青字は、篠山口駅での乗り換えです。赤字は臨時列車(金・土・祝日運転)です。
加古川線大阪着時刻福知山着時刻
西脇市谷川普通特急普通
5:165:477:547:356:38
6:577:299:108:19
8:198:5011:2110:219:29
10:1010:4012:3612:2311:32
11:3212:0214:3614:2913:31
12:3813:0815:3615:2314:31
13:4414:1316:2016:2315:37
15:5916:2818:1717:31
17:3918:0820:2119:47
19:4120:1121:5321:34
20:5421:250:0122:34
加古川線大阪着時刻福知山着時刻
西脇市谷川普通特急普通
6:577:299:098:19
8:198:5011:2110:219:29
10:1010:4012:2112:2311:32
11:3212:0214:3614:2913:31
12:3813:0815:3615:2314:31
13:4414:1316:2016:2315:37
15:5916:2818:1717:31
17:3918:0820:2119:47
19:4120:1121:5321:34
20:5421:250:0122:34

大阪方面へは、篠山口で「こうのとり」に乗り換えもできますが、時間的なメリットはほとんどありません。谷川・篠山口駅からの特急料金は、1,730円(通常期)です。万博を視野に置いての増便であれば、大阪到着が1時間40分変わるので始発列車も毎日運転としたほうがいいと思います。増発便の設定時間も大阪へ行くのには少し遅すぎるような気がします。

自治体の取り組み

 地元自治体と兵庫県は、JR加古川線の利用促進のために色々な施策を行っています。詳しくは、下記のリンクをご覧ください。

JR加古川線利用促進の取組:兵庫県/JR加古川線利用促進の取組

 通学定期券購入補助(西脇市・丹波市)・自転車貸出事業(西脇市)等の事業が行われているようです。主に、ローカル線の主要な利用者である学生に対しての補助を積極的に行っています。輸送密度の発表区間が以前と変わっているため効果があったかは判断がつかない状況です。

今後の見通し

 恐らく、増便での利用客増加はほとんど見られないと思います。今後、人口が減少していくことを考えると路線の存続も難しいでしょう。大阪万博後の動きが注目されるでしょう。

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