2025年(令和7年)3月19日(水)に「名鉄西尾・蒲郡線対策協議会(参加者:西尾市・蒲郡市・名古屋鉄道・愛知県・中部運輸局)」が開かれ「名鉄西尾・蒲郡線対策協議会」で、吉良吉田駅(愛知県西尾市)と蒲郡駅(愛知県蒲郡市)を結ぶ名古屋鉄道蒲郡線を「みなし上下分離」で存続することが決まりました。
令和8年度以降の名鉄西尾・蒲郡線の存続方針が決定!!(令和7年3月19日)
蒲郡市ホームページ
同じく、名古屋鉄道が運行している広尾線についても存続の危機に立たされています。
名古屋鉄道(名鉄)西尾・蒲郡線対策協議会の対象区間について
名鉄「西尾線」について
- 運行区間 新安城駅(愛知県安城市)~吉良吉田駅(愛知県西尾市) 24.7キロメートル
- 駅数 14
- 全線電化(直流1,500ボルト)
- 一部区間複線(桜井駅~南桜井駅間・西尾口駅(構内は単線)~西尾駅間)
- 軌間 1,067ミリメートル(狭軌)
- 輸送密度 4,677(2018年度)
対策協議会の議論の対象となっている区間は、西尾駅~吉良吉田駅間となっています。列車本数は、1時間あたり4本の設定があり、吉良吉田行2本と、西尾行き2本となっています。一部を除いて吉良吉田行きは急行として運行されています。
名鉄「蒲郡線」について
- 運行区間 吉良吉田駅(愛知県西尾市)~西尾駅(愛知県西尾市)
- 駅数 10
- 全線電化(直流1,500ボルト)
- 全線単線
- 軌間 1,067ミリメートル(狭軌)
- 輸送密度 1,904(2018年度)
こちらは、全線が対策協議会の議論の対象となっています。列車本数は、1時間あたり2本となっており、西尾線の新安城駅からの直通運転です。
対策協議会の区間について
輸送密度は、吉良吉田駅~西尾駅駅間で2008年度が2,767、2013年度が2,814、2018年度が2,889となっており、微増となっています。この点については、他の赤字路線とは傾向が異なっており将来についてもある程度の利用者が見込まれると思います。
区間の収支についても、2018年度で収入が3億8610万4千円・支出が11億3947万5千円で赤字額は、7億5337万1千円となっています。列車本数が多いため赤字は結構な額となっています。
今回の西尾・蒲郡線対策協議会で決まったこと
「蒲郡線」のみなし上下分離
- 蒲郡線(吉良吉田駅~蒲郡駅)を2027年(令和9年)4月からみなし上下分離方式を採用
蒲郡線の区間について、みなし上下分離(鉄道の所有権は鉄道会社が保持し、線路・施設の維持管理費については自治体が補助金として支出)で最低15年間鉄道として維持されることになりました。kン額・補助の範囲は今後の検討課題となっています。今回は、国の社会資本整備総合交付金の活用するため地域公共交通特定事業の実施計画を自治体は作成する必要があります。
みなし上下分離を行う2027年4月までは、今まで通りの方法で補助を行います。
- 西尾線(西尾駅~吉良吉田駅)については、蒲郡線と一体的に利用促進策を継続
西尾線の対策協議会の該当区間については、みなし上下分離は行いませんが現行通り利用推進を進めていくとになります。
まとめ
路線の存廃の危険のあった名古屋鉄道(西尾線・蒲郡線)ですが、3月19日(水)の対策協議会で2027年4月から15年間は、みなし上下分離で存続することが決まりました。自治体の負担額等についてはこれからの協議となります。
コメント