2024年12月13日に発表された、JR北海道のダイヤ改正の情報です。昨年から報道されていたとおり旭川ー網走間の特急列車「大雪」が特別快速に格下げとなり車両もH100系2両編成となります。さらに、本数が少ない区間の普通列車の減便が行われます。
特急・快速列車
石北線
- 臨時特急列車「大雪」を特別快速「大雪」へ格下げし定期列車化(車両はH100形2両)
- 特別快速「大雪」の車両を令和7年度以降に座席数の増加と座席の改善
- 特別快速「大雪」は、旭川駅で札幌からの特急「ライラック」と同一ホームで乗り換え可能
- 特別快速「きたみ」を快速に格下げし、網走駅まで運転区間を延長
下り
- 「オホーツク3号」が、2時間繰り上げ
改正前 | 札幌 | 旭川 | 北見 | 網走 |
特急 オホーツク1号 | 6:52 | 8:31 | 11:23 | 12:12 |
特急 大雪1号 | 12:41 | 15:44 | 16:34 | |
特別快速 きたみ | 14:40 | 18:01 | ||
特急 大雪3号 | 17:07 | 19:54 | 20:44 | |
特急 オホーツク3号 | 17:30 | 19:08 | 22:06 | 22:55 |
改正後 | 札幌 | 旭川 | 北見 | 網走 |
特急 オホーツク1号 | 6:52 | 8:31 | 11:27 | 12:17 |
特別快速 大雪 | 12:38 | 15:40 | 16:32 | |
快速 きたみ | 15:10 | 18:30 | 19:41 | |
特急 オホーツク3号 | 15:30 | 17:08 | 20:02 | 20:52 |
特別快速 大雪 | 19:05 | 22:02 | 22:54 |
上り
- 「オホーツク2号」約1時間繰り下げ
- 「オホーツク4号」約3時間繰り上げ
改正前 | 網走 | 北見 | 旭川 | 札幌 |
特急 オホーツク2号 | 5:58 | 6:48 | 9:41 | 11:16 |
特急 大雪2号 | 8:05 | 8:55 | 11:43 | |
特別快速 きたみ | 10:26 | 13:49 | ||
特急 大雪4号 | 12:37 | 13:27 | 16:16 | |
特急 オホーツク4号 | 17:27 | 18:17 | 21:13 | 22:51 |
改正後 | 網走 | 北見 | 旭川 | 札幌 |
特急 オホーツク2号 | 6:55 | 7:46 | 10:35 | 12:10 |
特別快速 大雪 | 8:04 | 8:56 | 11:51 | |
快速 きたみ | 9:43 | 10:45 | 13:50 | |
特急 オホーツク4号 | 14:36 | 15:26 | 18:22 | 20:02 |
特別快速 大雪 | 17:49 | 18:41 | 21:44 |
時刻変更により、札幌と網走の滞在時間は、網走発が35分短くなります。逆に札幌発は、17分伸びます。ただ、H100系で約4時間の移動は辛いので実質的に「オホーツク」の時刻変更で実質厳しいものとなります。高速バスとの競合はあきらめたのでしょうか。
- 網走(5時49分)発遠軽行き(7時54分)着の列車の設定
現行の生田原(7時37分)の列車を網走(5:49分)発に延長します。
- 白滝ー網走間の列車削減
快速「きたみ」の時刻から北見(19:04分)発網走(20:06)着と網走(8時43分)発北見(9時43分)着はなくなりそうです。後は、上白滝発着の2往復と北見ー遠軽間が対象でしょうが、本数が不明なので特定はできそうにありません。
函館本線(札幌ー旭川)
- 札幌16時30発「カムイ29号」、旭川21時00分発「ライラック44号」の増発
- 札幌23時05分発「カムイ47号」、旭川5時18分発「ライラック2号」の廃止
札幌駅の始発の特急と、旭川駅の週初の特急列車が廃止となり、特急の設定時間が開いているところに当てます。実態に合わせたというところでしょう。
石勝線・根室本線(札幌ー釧路)
- 特急「おおぞら7号」の停車駅の見直しで所要時間を札幌ー帯広で25分、札幌ー釧路で31分短縮
現在停車している追分・新夕張・池田・白糠駅を通過します。4駅だけですので列車交換による時間短縮もありそうです。
函館本線(札幌ー函館)
- 札幌6時00分発函館行きの停車駅の見直しにより4分所要時間の短縮
そこまでありがたいとは言えませんが・・・。
普通列車
石勝線(千歳ー新夕張)
- H100形電気式気動車の投入
新型車両H100形を投入することにより、キハ40形・キハ150形の12本を置き換えます。車両性能の向上により最大11分短縮されます。また、車いすスペース・車いす対応様式トイレと変わります。また、駅停車時は半ドア扱いとなります。座席数の大幅減により着席できない人が増えそうです。この区間は全列車1両編成なので、1両あたり36席は厳しいものがあるでしょう。
富良野線(旭川ー富良野)
- 富良野発着列車8本の増結(1両→2両)
インバウンド対策のようです。H100形1両では厳しいのでしょう。
- 夜間の列車の減便
観光地なので、遅い時間帯の列車の利用率が悪いのでしょう。夜の旭川21時52分発美瑛行きと美瑛22時36分発の列車が減便ではないでしょうか。併せて列車間隔の調整もありそうでづ。
根室本線(花咲線)・釧網本線・函館本線(函館ー森)
- 夜間・早朝の一部列車の減便
ただでさえ本数の少ない区間です。実質普通列車は利用できなくなるでしょう。
根室本線(花坂線)は、釧路5時35分発快速「はなさき」に合わせて観光バスの時間を設定しているのでこの列車は残るでしょう。ちなみに根室駅前を8時15分に発車して15時30分に帰ってくる設定となっています。お土産を買う時間もちょうどよいです。バス会社が時刻を合わせているのでJR北海道も簡単には変更はできないしょう。可能性としては、上りの厚岸6時40分発釧路行きと根室5時31分発釧路行きを統合し、下りの最終列車釧路22時06発の廃止が高いと思います。これで、厚岸駅での夜間停泊も不要となるので効率が良いでしょう。
釧網本線は、始発列車と最終列車を廃止すると学生の登校が難しくなります。時間的に近い朝の2本の列車と統合して減便し、最終列車の廃止ぐらいしか想像できません。緑駅の管理が自治体に変わるので緑駅が始発と終点のの列車を廃止して時間調整と夜間停泊の廃止でしょうか。
函館本線も釧網本線と同じく、朝の列車の統合と最終列車の廃止しか思いつきません。こちらもこれ以上減らしようがないと思いますが・・・。
実際問題として、学生の需要が大半を占める路線だと思いますので簡単には変更ができないはずですし、変更するなら学校との事前の調整が必要となるので事前に分かるのですがどうなんでしょう。以前の広島県の芸備線と福塩線の時のように直前で変更される場合もあるかもしれません。
駅の廃止
次の駅が廃止となります。
- 根室本線 東滝川駅
- 根室本線(花坂線) 東根室駅
- 宗谷本線 雄信内駅・南幌延駅・抜海駅
4月1日より釧網線の緑駅が自治体の管理する駅に変更されます。
まとめ
今回のJR北海道のダイヤ改正は、特急列車の特別快速への格下げとローカル線の減便が主な内容です。報道機関の中には、削減本数まで発表しているところもあります。その内容を見る限りでは、もっと大規模な減便が行われる可能性があります。いわゆる黄線区と呼ばれている路線が減便の対象ですが、収支の改善に繋がるかは不透明です。予測しようにも情報が少なすぎるというのが今回の発表の正直な感想です。
今回は、ダイヤ関連の内容にありませんでしたが、宗谷本線臨時急行列車の運転の発表がありました・以前、取り上げていたので紹介します。
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