長良川鉄道存続するのはどの区間? データで見てみると・・・。

長良川鉄道 長良川鉄道

 2025年3月3日(月)に、長良川鉄道の社長を務める関市長が郡上市内の路線の一部廃止の検討を行っていることを表明しました。少し古いデータなりますが2018年度の営業赤字は約2億円に達し、国鉄からの第三セクター移管後は一度も黒字を達成したことはないそうです。将来の学生の足を守るための一部区間廃止とのことですがどの区間を検討しているのでしょうか。

路線について

  • 路線名 長良川鉄道越美南線
  • 運転区間 美濃太田駅(岐阜県美濃加茂市)~北濃駅(郡上市) 72.1キロメートル
  • 駅数 38
  • 会社設立 1986年(昭和61年)12月11日
  • 電化 全線非電化
  • 電線単線
  • 列車本数 
美濃太田
~関
関~美濃市美濃市~
湯の同温泉口
湯の同温泉口
~郡上八幡
郡上八幡
~美濃白鳥
美濃白鳥~北濃
下り22
(土・休21)
25
(土・休24)
16
(土・休15)
12
(土・休12)
11
(土・休11)
9
(土・休9)
上り22
(土・休21)
22
(土・休22)
17
(土・休14)
12
(土・休12)
11
(土・休11)
8
(土・休8)
  • 輸送密度
年度1986199820092018
輸送密度907690416372

 輸送密度については、国鉄から移管後におよそ4割程度にまで減少しています。区間ごとの数字が不明ですのでこれだけではどこの区間の利用者数が多いのかは不明です。そこで、沿線市町村の人口を見てみます。

人口

人口美濃加茂市富加町関市美濃市郡上市
2025年
2月1日
56,9195,77381,72717,94235,996

 沿線の人口ついては、それなりにあるようなので列車での移動ではなく、乗用車利用の割合が大きいことが利用者数の低下に繋がっていると思われます。岡山県で言えば、伯備線(倉敷間~備中高梁間)の8割ぐらいの利用者がいてもいいぐらいの人口となっています(総社市・倉敷市真備町・矢掛町・井原市・高梁市で約17万人で輸送密度9,366(2023年度・2000強は「やくも」利用者))。航空写真を見ても、長良川鉄道が使いにくい地区を運行しているようにも見えませんので、車社会が鉄道離れの原因なのでしょう。

 資料が少ないので判断がしにくいですが、途中の郡上八幡といえば有名な観光地ですので、ここまでは最悪でも存続はすると思います。後は、郡上八幡駅より北の部分ですが列車本数が美濃白鳥から減ってるということは、恐らく利用者が少ないためでしょう。ただ、美濃白鳥駅~北濃駅間は、6.0キロメートルしか路線距離がないので廃線にしても経費の大きな削減にはつながらないと思われます。そうすると、郡上八幡駅~北濃駅間が廃線の対象として検討されているのではないかと思います。

 第三セクターと言えば、こちらも厳しい状況です。

まとめ

 公表されているデータが少ないため、推測でしかありませんが郡上八幡駅~北濃駅間が廃線の対象として検討されていると思われます。ただし、郡上市自体が2004年(平成16年)に7町村が合併して郡上市になっている経緯があるため、長良川鉄道についての何らかの取り決めがされている可能性もあり、今後の状況には注目してみていきたいと思います。

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