朝日新聞の2月22日の記事によると、JR東日本が2025年度で旅客輸送を終了するE3系車両を用いた貨物輸送を今年の秋から始めると報じています。1編成すべてを改造したうえでの運行となる見込みです。
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他の新幹線の状況
- 東海道新幹線
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2024年度から「東海道マッハ便」として東海道新幹線の11号車の乗務員室を使用して行っています。法人限定のサービスで、即日輸送が可能です。東京駅・名古屋駅・新大阪駅で荷物の積み下ろしができます。対象となるのは、一部の「こだま」号のみです。少量の医療関係品・精密機器部品・生鮮食品が対象でJR貨物で対応できない部分で行っています。
- JR西日本
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JR西日本は、新幹線・在来線において「FRESH WEST(フレッシュ ウエスト)」サービスとして貨客混載列車を運行しています。こちらは、生鮮食料品などの速達性が求められる物を中心におこなっています。特徴的なサービスとしては、JR 西日本が運営する地域産品オンラインショップ「DISCOVER WEST mall(ディスカバーウエストモール)」を通じて、事前の発注・決済をすると商品を注文日に受け取ることができるサービスがあります。
また、大阪市の「Crosta新大阪」で旅行客の荷物を預かり、その日の「こだま」で福岡市内の「Crosta博多」もしくは提携ホテルで荷物を受け取れる「新幹線キャリーサービス」を2024年7月30日(火)より本格的におこなっています。
- JR九州
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「はやっ便」の名称で、九州新幹線の未活用スペース(旧車内販売準備室)を利用して予約不要でサービスを行っています。こちらは、駅(博多駅・熊本駅・鹿児島中央駅)での受け取りであれば予約は不要となっています。また、法人対象の事前予約の必要ですが集荷・配達を行ってくれるサービスも用意されています。
今回のサービスは
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新幹線車両のE3系1編成をすべて貨物用に改造して使用するという点で他のサービスとは異なったものとなります。当面は定期列車に併結しての運用(おそらく「やまびこ号」)となるようです。将来的には、JR東日本の新幹線路線すべてでの運行が予定されているようです。恐らく料金はJR貨物より高くなるでしょうが、速達性の確保という強みがあります。
疑問点
一つは、ホームでの荷下ろしについてです。乗務員室や車内の一部を使っての輸送ということでかなりの量の荷物となります。あまり広くない新幹線のホームで作業が行われことにより混乱が生じないかが心配です。北海道新幹線開業後は、特に東北新幹線は本数が増加すのは確実でしょう。シミュレーションはしっかりと行っていると思いますが気になります。
もう一つは、JR貨物との住み分けの問題です。並行する路線には、JR貨物の貨物列車が運行しています。現在の旅客会社側のサービスであれば、需要は被らないと思いますが、大量輸送を行うのであれば金額・時間次第では新幹線のサービスを利用する会社もあると思います。実際には、JR貨物との間で調整はしているとは思いますが新幹線の運行している区間は、JR貨物にとっても利益が大きい区間だと思いますので心配ではあります。
まとめ
JR東日本は、今年度旅客運送から引退するE3系を使っての貨物運送を始めます。取りあえずは、定期列車との併結運転となる予定ですが、成果によっては拡大することも考えられます。ホーム上の作業による利用者への影響・JR貨物との調整など問題になりそうな点はありますが今後の動きに注目されるところです。
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