井原鉄道運賃値上げへ #輸送密度1000人の限界

井原鉄道はじめての運賃」値上げ 井原鉄道

 本日(1月20日)岡山県の総社と広島県の神辺を結ぶ第三セクターの会社である井原鉄道が、運賃の値上げについての申請を国土交通省中国運輸局長にしたと発表しました。平成11年1月11日11時11分に一番列車を走らせ開業しこれまで運賃の消費税の税率アップによる値上げ以外(平成26年4月1日 5%→8%、令和元年10月1日 8%→10%)では、初めてとなります。今年10月1日からの変更となります。

鉄道事業の旅客運賃上限変更認可申請について

井原鉄道公式ホームページより

 

 改定率は、全体で18.0%、定期外が20.2%、通勤定期が20.0%、通学定期は10.0%です。3㎞以下は210円→250円、全区間(総社ー神辺)を乗りとおした場合は、1120円から1340円となり、同じ距離を乗車した場合ではJR西日本の運賃770円を570円上回ります。通勤定期については、運賃が新幹線定期券のような金額となっています(総社ー神辺 226,020円)。なお、第二種鉄道事業者として経営している清音ー総社間については特定運賃の190円のまま据え置きます。輸送密度は、コロナ前の数値で1023であり、ほぼ同程度を保っています(平成30年度は西日本豪雨の影響で7月6日~9月3にちまで運休)。令和10年度には、利用者数が令和6年度実績の約85%になるとの予測により算定した数値のようです。

 企画切符である、「スーパーホリデーパス(土曜・休日前線乗り放題)」は1,400円「小人700円、「岡山ローカル3線おでかけ切符(井原線内から伯備線もしくは吉備線での往復乗車券+さんすて、イオンモール岡山での特典付き)」は2,000円(小人1,000円)と据え置きになります。また、有人駅でのクレジット決済の導入や新規の企画乗車券の発売を行っていく予定とのことです。

 井原鉄道は、輸送密度約1,000で検討していましたが、物価上昇とこの先の人口減による収入減に耐えられないとの判断をしたのでしょう。本来ですと存廃の議論に繋がる数字ですが、20世紀最後に開通した鉄道としての名前に恥じない鉄道であってほしいと思います。

 

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