昨日(1月29日)、実務者レベルが参加する第4回芸備線再構築協議会幹事会が広島市で開かれました。中国運輸局より、沿線住民・来訪者へのアンケートの実施状況及び自治体からはダイヤ変更の要望がありました。フジテレビ系列のテレビ新広島のニュースがありましたのでリンクを貼っておきます。
JR芸備線再構築協議会 「ダイヤ増便など検討を」来年度実施の実証実験めぐり意見交換 実務者会議|FNNプライムオンライン
FNNプライムオンラインのホームページより
芸備線沿線住民へのアンケート
昨年の12月25日に、芸備線再構築協議会幹事会でアンケートをすることが決まったと記憶していますが、結果が出る前に話を進めてもよいものでしょうか。この協議会は、地元住民のためにふさわしい交通体系の構築のために設けられているものであり最終的には国が行司役としてあるべきすがたを示すものです。国が行司役にふさわしいかどうかは、国鉄民営化を進めた当事者であることを考えれば疑問に思うところもあります。この協議会は、あくまで地元住民のためでありJR西日本に対しての協議会ではありません。したがって、住民の生の声が一番であるべきと考えます。
また、岡山県は昨年発表したローカル線無関心層の意識調査について調査を行っておりその結果が公表されています。
第1回芸備線再構築協議会幹事会(2024年5月16日)資料より
利用向上への施策について
記事の中にアンケート結果をもとに実証事業を行うことが示されまし。具体例としては芸備線の駅と駅へ移動するバスなどの二次交通との連携強化、駅の拠点化により周辺の回遊性を向上させる施策が挙げられていますが。
そもそも二次交通とは、駅と周辺住民の集落とをつなぐものであり駅と駅とをつなぐものではありません。また、今回の協議会の対象区間はそもそも駅周辺の人口が希薄なところでありバスを走らせたとしても赤字が膨らむだけしょう。対象区間にある小奴可駅のように駅にタクシー事務所を置きオンデマンド交通を充実されとか、マイナンバーカードを利用した各種証明書発行機を駅に設置するなどの方法が好ましいと思います。回遊性を高めることについても、たとえば観光地である帝釈峡の旅館が行っている送迎サービスについて広くホームページなどで宣伝し活用すれば費用はほとんどいらないでしょう。お金を使わなくてもできる事はいくらでもあると思います。
自治体の要望について
ダイヤの変更について要望がありますが、新見ー備後落合間では、2020年4月4日から7月31日の期間に鉄道とバスで、増発実験を行いその時の結果と2020年11月にせとうち広島デスティネーションキャンペーンにあわせて新見ー東城間で3本、東条ー備後落合間で2本増発しており、JR西日本のホームページで公開してあります。私が初めて芸備線・木次線を利用して出雲観光をした時のダイヤに近い形で設定されていて乗るものありかなと思いました。今のダイヤですと同じルートで日帰りすら無理のなので秘境駅である備後落合駅と出雲・松江地区のセットでの利用はできません。
また、新見ー三次間についても2021年の土休日に計7本の列車を増便しています。結果については、見つけることはできませんでした。見つかれば、リンクを貼るつもりです。
芸備線対策協議会の活動について
三次市ホームページより
芸備線対策協議会は広島市・安芸高田市・三次市・庄原市で作られたものですので、広島県内の芸備線の促進を図るための団体です。昨年の9月28日には、三次駅と備後落合駅を往復する「呑(の)み鉄鈍行ちどり足号」を走らせていますが、存廃対象区間での取り組みはほとんどないように思います。
旧東城町は、人口約7,000人の都市であり合併によって庄原市の一部となりました。他の3つの自治体は関係はないですが、庄原市は、東城町の住民の交通の足を守る必要があります。最終的に廃線してバス転換されるとしても協議会とは違った形でアピールしていく必要があると思います。また、この区間の廃線は木次線へと波及していくでしょうから奥出雲市地区との連携も模索していく必要があるでしょう。
こちらが1月28日に公開したこの会議についての記事です。よろしければ併せて見てください。
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