輸送密度9,290(2023年度)の山陽本線の区間 もう少し利便性の向上を図れないのだろうか?

etSETOra 個人的な意見と感想

 昨日の夜に、時刻表を見ていて不便そうだなと思うところについて考えていました。山陽本線ということであれば、定番の姫路駅~岡山駅間がまず思いつきますが、それでは面白くないのであえて別の場所にしました。輸送密度9,290ということで分かった方もいらっしゃると思いますが、広島県のあの区間です。新幹線に誘導したいはずなのに目的を達していない区間となっているので紹介したいと思います。

山陽本線の本数が少ない区間の輸送密度

 山陽本線で本数が少ない区間の輸送密度は、次の通りです(2023年度)。区間は、本数がJR西日本の公表値を使っていますので、一部は列車本数が多い区間が含まれています。

区間輸送密度備考
上郡~瀬戸8,302スーパーいなば6往復あり
糸崎~白市9,290
岩国~新山口7,721
新山口~下関7,694
兵庫~和田岬8,189

 今回取り上げたいのは、糸崎駅~白市駅間です。この区間は、もともとは1時間あたり2本ありましたが、2021年(令和3年)のダイヤ改正で1時間あたり1本に減便されました。輸送密度から見れば、他に減らすところがあるのではという区間です。時刻表を見ていると、他にも問題点が見えてきたので今回のお題となりました。最後の兵庫駅~和田岬駅間については、路線の性格が違いますが参考地として載せてみました。

 一日考えた結果、記事の追加として上りも入れることに変更しました。

下り列車について

現行(2025年改正)のダイヤ

 広島駅まで接続がある9時台~14時台の列車のみ記載しています。赤字は新幹線です。三原駅の標準乗り換え時間は5分となっています。

岡山福山着福山発糸崎着糸崎発三原着三原発広島着
9:0310:0310:1710:4510:4710:50
10:5310:5610:5812:12
10:4111:07
10:1611:14
11:1811:4411:4411:48
11:5311:5711:5813:12
11:3812:07
11:0312:0112:1212:4012:4212:46
12:5312:5612:5814:12
12:4113:07
12:0412:4812:5013:19
13:4013:4213:4613:5815:12
13:4114:07
12:5313:5213:5814:26
14:2714:31
14:5714:5816:12
14:4115:07
13:5014:5015:0115:2915:3415:37
15:5816:0017:27
15:4116:07
14:4915:48
15:5216:2116:2316:27
16:4316:4616:5518:11
16:4117:07

 時刻表を見ると、三原駅で新幹線の接続のない列車が5本あります(15時41分発については、きっぷを事前に用意あるいはEX予約を使えば乗り換え可能だと思いますが)。輸送密度的には、1時間あたり普通列車が2本あってもおかしくない区間であるにも関わらず残念な状況となっています。

上り列車について

現行(2025年改正)のダイヤ

広島駅から接続がある10時台~15時台の列車のみ記載しています。赤字は新幹線です。三原駅の標準乗り換え時間は5分となっています。また、三原駅の時刻は到着時間です。

広島発三原着三原発糸崎着糸崎発福山着福山発岡山着
9:3810:03
8:4910:0210:0310:06
10:0810:3510:4111:41
10:3811:03
9:5011:0411:0911:13
11:2811:3211:3411:5813:12
11:3812:03
11:5311:5612:1712:45
13:0914:10
10:5012:0312:0412:07
12:5212:5612:5813:2513:3114:31
12:3813:03
11:5013:0413:0813:11
13:3213:5914:0115:05
13:3814:03
12:5014:0414:0514:09
14:3514:3814:4015:0715:1016:11
14:3815:03
13:5015:0315:0515:08
15:1315:1615:1815:46
15:5216:57
15:3816:03
14:5016:0316:0516:08
16:1116:3716:3917:39

上りについても、三原駅で5本中4本の新幹線しか接続がありません。下りと同様に輸送密度的には、1時間あたり普通列車が2本あってもおかしくない区間であるにも関わらず残念な状況となっています。そこで、改善案を考えてみたいと思います。

改善案を考えてみる

  • 糸崎駅~白市駅間を1時間あたり2本に戻す。

 これが、利用実態に合ったあり方だと思います。コロナ後の需要回復が十分にあれば元に戻る可能性はあるのでこれがベストだと思います。若干不便になりますが、糸崎駅~白市駅を別の列車にして2両編成を1時間に2本走らせる方法も選択肢の一つだと思います。そして、可能であれば三原駅の到着時間を早めることにより、1時間あたり新幹線(こだま1本)+在来線2本がベストだと思います。

  • 新幹線と接続させる

 時刻表を見れば、福山駅・糸崎駅の時間のロスを減らすことで三原駅での新幹線への接続は可能だと思います。できるのであれば、併せて行った方がいいでしょう。新幹線への接続が可能になる事で1時間以上広島駅へ早く到着できますので利便性は向上するでしょう。また、列車本数を増やすことなく行えるので実現のハードルは低いと思います。上り列車についても時間調整で利便性の向上が図れることでしょう。

 もう一つ、普通列車の時間を30分ずらし、三原駅利用者は新幹線と在来線の間隔を30分にする案も思いついたのですが、新幹線との所要時間が違いすぎる事、三原駅~広島駅間は自由席利用の場合は、特急券が990円ですのであまり効果はないと判断しました。

まとめ

 山陽本線(糸崎駅~三原駅)については、JR西日本としては新幹線利用をしてもらいたいと考えていると思いますが、実際のダイヤが使いにくいものとなっています。少しの修正で便利になるので検討してもらいたいと思います。なお、2回に分ける予定でしたが結局1回の記事にしています。上下線の違いですのでこの方が適当だと考えました。

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